「石器時代に戻してやる」 ルメイを踏襲したトランプ

カーチス・ルメイ(出典 Wikimedia commons) 雑感
カーチス・ルメイ(出典 Wikimedia commons)

 日本時間4月2日午前10時過ぎ、世界中が注目したトランプ米大統領のイラン攻撃に関する国民向けのテレビ演説の中で、「今後2、3週間で徹底的に打ちのめし、(イランを)石器時代に戻す」との怖しい発言がありました。思いつきではなく、恐らく、周到に準備されたもので、取り巻きのスピーチライターが起草したに違いありません。

 これは、1965年のベトナム戦争の際に、カーチス・ルメイ米空軍参謀長が「(北)ベトナムを石器時代に戻してやる」と豪語して北爆を開始した「前例」を踏襲したものに違いありません。

 「皆殺しのルメイ」に関しては、このブログで何度も取り上げておりますが、1945年3月10日の東京大空襲の際、38歳の少将は、第21爆撃集団司令官として焼夷弾を使って、10万人以上の日本人民間人を焼き殺した戦争犯罪人です。焼夷弾を使ったのは、「日本の家屋は木と紙で出来ている」と進言した者がいたからです。ルメイは、焼夷弾の威力と効果を検証するために、米ユタ州の砂漠に東京下町の木造家屋の街並みを再現して実験しました。この際、日本家屋を設計したのが、帝国ホテルを設計した著名なフランク・ロイド・ライトの直弟子で、日本滞在が長いチェコ系米国人の建築家アントニン・レーモンドでした。戦前は聖心女子学院など、戦後は国際基督教大学図書館、高崎市の群馬音楽センターなど名建築を残しています。

 東京大空襲の成功に気を良くした「鬼畜ルメイ」はその後、大阪や名古屋や富山市など何十カ所も空爆し続けました。45年5月14日の名古屋空爆では、「国宝第一号」の名古屋城が焼失しました。「烏城」で知られる岡山城は、45年6月29日の焼夷弾空襲で焼失し、徳川御三家の和歌山城も悲しいかな、7月9日の空爆で焼失しました。広島城は、8月6日の原爆でなくなりました。歴史的文化財の破壊は本当に許せません。

 しかし、「勝てば英雄」です。ルメイは、極東軍事裁判に掛けられることもなく、戦争を早く終結した連合国のヒーローとして祭り上げられました。

 しかも、おめでたくも、人命と歴史的文化財を失う大被害に遭った日本の佐藤栄作自民党内閣は1964年、ルメイが日本の航空自衛隊の育成に一役を買ってくれたという理由で、勲一等旭日大綬章まで授与しております。

 自民党の日本政府は今度もまた、ドナルドに勲章を授与するのでしょうか?

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