書評

書評

大実業家の人、堤康次郎(2・完)

老川慶喜著「堤康次郎 西武グループと20世紀日本の開発事業」(中公新書、2024年3月25日初版)をやっと読み終わりました。  本当に「やっと」です。何でかな? まるで企業の決算書  もしかして、当初、期待していた内容ではなかったからかもし...
書評

我々は何のために生まれてきたのか?

「我々は何のために生きているのか?」  「生きていると何故、こんなに悩みが多いのか?」  「何故、他人が気になるのか?」  「そもそも、我々は何のために生まれてきたのか?」  このようなアポリア(難問)は、人間として生まれてきたからには、老...
書評

紫式部も藤原道長も幸福だったのか?現実は厳しい

倉本一宏著「紫式部と藤原道長」(講談社現代新書、2023年9月20日初版)を読み終わりましたが、最後の方は、私自身も、何とも喉がかわいて、病悩でのたうちまわってしまう感慨に襲われてしまいました。  藤原道長の晩年がそうだったからです(藤原実...
書評

紫式部と藤原道長の意外な関係

NHK大河ドラマはいまだに世間の皆様方に影響力があります。今年(2024年)の大河ドラマは「光る君へ」(脚本大石静)で、「源氏物語」を書いた平安時代の紫式部が主人公になっていますが、登場する人物関係が複雑で、どうしても「参考文献」が読みたく...
書評

毀誉褒貶の人、堤康次郎(1)

老川慶喜著「堤康次郎 西武グループと20世紀日本の開発事業」(中公新書、2024年3月25日初版)を読み始めています。  軽井沢や箱根などの別荘地の開発者、目白文化村や国立(くにたち)学園都市(東京商科大学、現一橋大学)などの住宅開発、それ...
書評

麻田雅文著「日ソ戦争」を読み終わりました

麻田雅文著「日ソ戦争 帝国日本最後の戦い」(中公新書、2024年4月25日初版)をやっと読み終わりました。文章や内容が難しかったわけではありません。読むのに時間が掛かってしまったのは、ヤルタ協定の密約とはいえ、日ソ中立条約を一方的に破棄して...
書評

麻田雅文著「日ソ戦争」を読み始めています

今、結構巷で話題になっている麻田雅文著「日ソ戦争 帝国日本最後の戦い」(中公新書2024年4月25日初版)を読み始めています。評判通り、かなりの力作です。  著者の麻田氏は1980年生まれで、今年44歳。岩手大学の准教授です。私のような老師...
書評

柏原光太郎著「東京いい店 はやる店」を読了しました

柏原光太郎著「東京いい店 はやる店」(新潮新書)を読了しました。  6月17日付の《渓流斎日乗》の記事「柏原光太郎著『東京いい店 はやる店』を読み始めました」の中で「物足りないなあ」とかなり露骨に批判してしまったので、名誉挽回、汚名返上にな...
書評

柏原光太郎著「東京いい店 はやる店」を読み始めました

物足りないなあ  先日、久しぶりに有楽町の大型書店に行って、本を何冊か買い込んで来ました。やはり、「リアル店舗」は良いですね。会計の際、お店の人に「つぶさないで続けてくださいね」と御願いしておきました。今は、その時購入した本の中の一冊、柏原...
書評

レイチェル・カーソンの遺作「センス・オブ・ワンダー」考

新聞の書評欄でその存在を知ったレイチェル・カーソン著、上遠恵子訳「センス・オブ・ワンダー」(新潮社、1996年7月25日初版)を読了しました。2018年版で62刷ですから、かなりの大ベストセラーです。環境問題に警鐘を鳴らした「沈黙の春」で世...