私事ながら、ここ2カ月間ほど通訳ガイドの築地ツアーの試験勉強で、膨大な時間を奪われ、観たい映画も我慢し、行きたい日帰り温泉も諦め、涙、涙の生活を送っておりました(苦笑)。
ここまで、つまり、このような試験(トライアル)の受験にまで漕ぎ着けるのに2年間も掛かりました。まず、通訳ガイドのエージェントを見つけることから始め、応募しても年齢で引っ掛かるのか、書類(履歴書)審査で落とされます。落選を知らせてくれるエージェントはまだ良い方で、大抵はそれすらしない会社ばかりです。それが10社近いのです。まあ、腹が立ちます。最終オンライン面接に合格した社もありましたが、安心したのも束の間、その後、研修連絡について何の返信もないエージェントも1社ありました。この会社名を明らかにしても宜しいのですが、渓流斎ブログは復讐の場ではないのでやめておきます。でも、怒りは頂点に達しました(笑)。
やっと残ったのがR社というところで、このエージェントは頻繁に連絡は下さるし、資料もふんだんに送ってくれました。通訳ガイドだけではなく、ホテル事業やレンタル着物やレンタカーまで幅広く観光事業を行い、社員が300人、ガイドは500人も抱えているといいますから、大した大企業です。この会社のHPを見たら、代表取締役社長をはじめ、重役幹部は、駒場東邦学園〜東大出身者が多く、それぞれ一流企業を辞めて、この会社を起業したということが分かりました。
築地は「日本の台所」
築地は、「日本の台所」と言われるぐらいですから、魚や野菜、肉など生鮮食品だけではなく、海苔、茶、昆布などの乾物、それに、寿司屋、鰻蒲焼店、ラーメン店、トンカツ店、この他、ザルや鍋釜、包丁などのキッチン用品店がひしめいています。小規模を含め約460店もあるといいます。マグロの競りなどの卸市場は、8年前に豊洲に移転しましたが、場外市場はいまだに健在で、この近くの銀座の高級寿司店の大将らが新鮮なネタを求めて買い付けに来ます。人が歩けないほどの大混雑ですが、よく見ると、8割以上は外国人観光客でした。日本人は雑踏が嫌いですからね(笑)。私も仕事じゃなければ、わざわざ交通費を掛けて、築地には行きませんよ(笑)。
しかし、調べてみると、築地は本当に奥が深い場所でした。ガイドでは築地の埋立地としての歴史から説明を始め、各店舗の特徴を少し紹介してあげます。出汁を英語で何と言うのか?蒲焼、モツ煮、干瓢、ピーマン、メンチカツ、煮干し、シラスなども英語で覚えなければなりません。
私の場合、まず、基本的な食の知識がありませんから、日本酒はお米が原材料だということは知ってましたが、焼酎やウイスキーやビールは、麦は麦の中でも大麦barleyで作られることを初めて知りました。 小麦wheetにしても、色んな種類があり、超強力粉extra strong four(英国パンなど)、強力粉bread flour(パン、ピザ、パスタなど)、準強力粉、中力粉all-purpose flour(うどん、餃子、ラーメンなど)、薄力粉cake flour(クッキー、ケーキ、天麩羅、お好み焼き、たこ焼きなど)とあることもこれまた不勉強で初めて知りました。
以前、通訳資格ガイド試験のために色んな魚の名前を無理やり覚えましたが、マグロtunaには7〜8種類もあることを今回、初めて知りました。大まかに言いますと、一番大型のマグロの中のマグロがクロマグロで英語でbluefin tunaと言います。中型のマグロは、メバチ(目鉢)マグロbigeye tunaで、この他、キハダマグロyellowfin tunaなどもあります。初夏に出回るクロマグロの幼魚と言われるのは、メジ(目地)マグロで、英語でyoung(bluefin)tunaと言います。そして、よく聞くカジキマグロは、実はマグロの種類ではなく、英語で、何とかtunaではなく、swordfishと言うですからね。魚も本当に奥が深いのです。
レベルが高い参加者
さて、R社主催の築地ツアーのトライアルには6人が参加しました。一番若い人で大学4年生もいましたが、彼は留学経験があるのか、ほぼ完璧な英語でした。今回の参加者は全員大変レベルが高く、中には「味の五大要素」の一つである「うま味」について、グルタミン酸やイノシン酸など、自分で作って来た図解入り資料を見せながら説明したりしたりする人もいたので、本当に感心してしまいました。でも、そこまで専門的に知りたい外国人参加は少ないのではないか、とも思ってしまいましたが。
味の五大要素って、ご存知でしたか? 「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うま味」の五つです。
ジョン・レノンと築地市場
ツアートライアルが終わった後、米本珈琲店に行って、「シティ・ブレンド」を購入して来ました。この店は、ジョン・レノンが通った店で、店内の奥には、ジョン・レノンの写真が飾られ、「ここがジョンが座った椅子です」などとボードに書かれたりしていました。私はビートルズ・フリークですからたまりませんね(笑)。
勿論、この店についても事前に調べて、私はトライアルで紹介しました。ジョン・レノンは、この店のモーニングの「ベーコン&エッグ・トースト」とシティ・ブレンドのセットがお気に入りだったとか。また、ジョンが1975年にリリースした自己のベストアルバムのタイトルは何か?と皆に質問しましたが、そんなマニアックな質問、分かる人はいませんよね(笑)。「答えは、”Shaved Fish”、鰹節です。ジョン・レノンは来日すると、度々、築地を訪れていましたから、築地市場に触発されて、鰹節のタイトルを選んだかも知れませんね」と私が言うと、皆も感心してくれました。と、私は思っています(笑)。

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