【身辺雑記】利権が多い芸能記者

明治2年創業の老舗蕎麦屋「室町砂場」 雑感
明治2年創業の老舗蕎麦屋「室町砂場」

 昨晩は、小生が芸能担当記者だった四半世紀前にお世話になった音楽業界のドンと何十年かぶりかにお会いして一献を傾けました。彼には表社会から裏社会に至るまで、業界の基本構造を教えてもらいました。私自身、10月からフリーランスになったこともあり、彼にこれまでお世話になった御礼を兼ねて挨拶したかったのでした。彼は業界で知らない人はいませんが、差支えがあるので、X氏としておきましょう。

 X氏が指定してきた場所は、日本橋室町にある明治2年創業の老舗蕎麦屋「室町砂場」でした。恐らく日本一と言っていいぐらい美味しい蕎麦屋さんですが、彼の分も支払ったので、やはり、高かったなあ~

 日本橋室町といえば、「室町将軍」の異名を取った三浦義一(1898~1971年)を直ぐ思い浮かびます。えっ?御存知ない? 御存知なければ、仕方ない。彼がどういう方なのかリンクを貼っておきます。もう10年以上昔ですが、京洛先生のお誘いで、大津市義仲寺にある彼のお墓参りをしたことがあります。

 約束時間より30分以上早く着いたので、付近を散策しました。ここはパリの街角かと思わせるような古い立派な洋風建築がありましたが、何のビルかすぐ分かりました。日本銀行本店です。JR神田駅から数分のところにあります。

日本銀行本店
日本銀行本店

 あとは、コレド室町や三越百貨店などほとんど三井系の建物ばかりで、さながら、日本橋は「三井村」です。三井は江戸時代、日本橋の越後屋が発祥ですからね。三浦義一さんはどこのビルか分かりませんが、この中の何処かの三井ビルに事務所を構えて、陣頭指揮を執っていたので「室町将軍」と呼ばれたのでした。

 さて、約束の5分前に「室町砂場」に入店すると、既にX氏は席について待っていました。最初の一言が「随分、老けたねえ」ですから、「ほおっておいてくれ」と言いたかったです。私は紳士ですから、勿論、言い返したりしませんでしたけどね(笑)。驚いたことに、X氏は74歳になるというのに、いまだにメディアと接点を持って情報活動しているというのです。ヒューミントです。

 その現在の芸能業界のことですが、《渓流斎日乗》は世界が注目するブログですから、オフレコの話ばかりで、さすがに茲では書けませんね。ーと書けば、皆さん許してくれないでしょうから、一言だけ書きます。

 今も私が担当していた四半世紀前の芸能業界の構図は変わっていないということでした。具体的に言えば、96歳のナベプロの渡辺美佐さんと92歳のホリプロの堀威夫さんと85歳の田辺エージェンシーの田辺昭知さんと83歳のバーニングの周防郁雄さんとケイダッシュの川村龍夫さんがいまだに芸能界を動かしているということでした。旧ジャニーズと吉本興業は別格です。これ以上は勘弁してください。講演会に呼んでくださればお話致します。

 あと当時の記者仲間だったA紙のK記者とB紙のK記者が、金銭問題で業界から外された話も聞きました。これも具体的なことは書けませんが、それだけ業界は利権と誘惑が多いということです。

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