先日、「ネタニヤフ調書」の映画評を書いたため、反ユダヤ主義のレッテルを貼られそうですが、そんなことはありません。むしろ、私は、ユダヤ系のアーティストらからかなり影響を受けて育ちました。

子どもの頃から、ボブ・ディランやサイモン&ガーファンクルやキャロル・キング、ベニー・グッドマン、ビリー・ジョエルやキッスらを好んで聴いて来ましたし、クラシックでは、メンデルゾーンもマーラーもガーシュウィンも好きでした。演奏家となると、ハイフェッツ、メニューイン、ホロヴィッツ、ルービンシュタイン、アシュケナージ、バレンボイム、アルゲリッチとキリがありません。指揮者のバーンスタイン、ワルター、セル、マゼール…と結構、彼らのCDを買いました。
映画も、ポール・ニューマン、ダスティン・ホフマン、マイケル・ダグラス、ハリソン・フォード、ナタリー・ポートマン、グウィネス・パルトロー、ウディ・アレン、スピルバーグ…とユダヤ系はハリウッド映画の主役には欠かせません。そもそも、MGMもワーナー・ブラザースもユニヴァーサルもパラマウントもユダヤ系移民によって設立されたものです。
美術はシャガール、モディリアーニ、クリムト、文学哲学は、スピノザ、フロイト、サリンジャー、パステルナーク、ベンヤミン、ウィトゲンシュタイン、アシモフ、レヴィストロース、ハンナ・アーレント、シモーヌ・ヴェイユ、エマニュエル・トッド、そして科学ではアインシュタイン、オッペンハイマー…と、これまたもうキリがありません。
「ユダヤの陰謀」はあり得ない
よく「ユダヤの陰謀」などとおかしなことを言う人がありますが、あり得ない話です。陰謀なんかないからです。それにユダヤ系なのに、イスラエルやネタニヤフ首相を公然と非難するユダヤ人もいます。映画「ネタニヤフ調書」でも、ネタニヤフの幼友達が、カメラに向かってネタニヤフを堂々と批判していました。また、イスラエルによるガザ侵攻で7万人以上のパレスチナ人が亡くなりましたが、ユダヤ系フランス人の人類学者エマニュエル・トッドは「イスラエルによるジェノサイド(集団殺害)だ」と勇気を出して非難しています。
陰謀論がおかしいと言うのは、JPモルガンにせよ、ゴールドマンサックスにせよ、ブラックロックにせよ、ウォール街の金融資本家はほとんどユダヤ系が占めていることは誰でも知っている周知の事実だからです。陰謀ではなく、表に出ている話です。職業差別された彼らが苦労の果てに行き着いた主戦場が金融界だったに過ぎません。
ユダヤ人による「世界支配」も「世界制覇」もあり得ません。せめて、シオニズム思想による「約束の地」である中東支配が精一杯でしょう。イスラエルの核保有は公然の秘密となっており、陰謀どころか表に出ている話です。
忘れてはいけないユダヤ人ジェイコブ・シフ
実は、日本人にとって感謝しなければならない、そして忘れてはいけないユダヤ人の金融資本家がいるのです。ジェイコブ・シフ(1847〜1920年)です。日露戦争の際、戦費調達に困難を来たした日本は、高橋是清・日銀副総裁を欧米に派遣して、国債購入の募集をしましたが、何処も引き受けようとしてくれませんでした。日本が大国ロシアに負けると分かっているからです。
その時、手を差し伸べたのがこのジェイコブ・シフです。フランクフルト生まれのユダヤ人でロスチャイルド家とも親しかったシフが、日本に融資した理由は、当時、ロシア帝国で吹き荒れていた反ユダヤ主義(ポグロム)に対する報復だったと言われています。シフは、ロシア帝国打倒のため、レーニンらロシア革命にも資金援助しました。
高橋是清は6回にわたって計12億円(現在の価格で24兆円)の公債発行で融資を受けることができましたが、その大半がシフによるものです。この援助によって日本は大国ロシアとの戦争に勝利できたようなもでした。この功績により、シフは、明治天皇から最高勲章の勲一等旭日大綬章を贈られた最初の外国人となリました。これは教科書にも載っていないので、日本人の殆どが知らないことでしょう。
もし、シフさんの援助がなければ、日本はロシアに大敗していたかも知れません。そうなると、世界史は大きく変わっていたことでしょう。ロシア帝国は存続し、満洲や朝鮮半島にまで勢力を拡大していたのかも知れません。
実際に21世紀、北朝鮮は、プーチン・ロシアによる要請でウクライナに軍隊を派遣していますから、荒唐無稽な話ではありません。

コメント