映画「遠い山なみの光」は★★★★

映画「遠い山なみの光」keiryusai.net 雑感
映画「遠い山なみの光」keiryusai.net

 たかがブログなんですが、最近、どうも書けなくなりました。理由ははっきりしているのですが、茲では詳しく書けません。色んな制約で「金縛り状態になっている」というのが近いのですが、まあ、「スランプ」というのが一番分かりやすいのかもしれません(笑)。

 気分転換に映画を観に行きました。「遠い山なみの光」(石川慶監督作品)です。この映画は、最近誤報が続く読売新聞が盛んに紙面を割いてかなり宣伝していたので何か関係しているのかな、と思いました。半年後にDVD化され、1年後には読売・日テレ系で放送されるのではないかと推測しました。でも、映画は何と言っても劇場に足を運んで大きなスクリーンで観なければいけません!

 何しろ、原作がノーベル文学賞作家のカズオ・イシグロですから見逃すわけにはいきませんでした。それに、広瀬すず、二階堂ふみ、吉田羊という目下、日本代表する豪華女優陣です。1950年代の日本の長崎と1980年代の英国を行ったり来たりして、何ら事件や事故が起きるわけではないのですが、何か起こりそうなハラハラする場面が連続し、最後はあっと驚くミステリー仕掛けになっています。

 個人的に、こういう分かりにくい映画は苦手なのですが、後でボディーブローのように効いてきます。私は天邪鬼ですから、後で「そうだったのかあ」といった深い感動が押し寄せて来ます。

 長崎原爆、進駐軍とパンパン(歴史用語)、戦後民主主義と戦前の皇国史観…といった重い歴史を背景にしながら、悲惨な場面は「台詞」だけにして、映像として再現しないので、観ている者の想像力を掻き立てます。

 私は原作を読んでいないので偉そうなことは言えませんが、石川監督は、原爆投下から10年も経っていない1950年代の長崎の風俗・ファッション・髪型から社会情勢に至るまでうまく映像化に成功していると思いました。エンドロールを見ていたら、時代考証や衣装さんを含めスタッフが何百人もいたことが分かり、圧倒されました。演じている俳優さんたちは本当に氷山の一角で、映画は何百人ものスタッフで作られる総合芸術だという認識を新たにしました。

 それにしても、吉田羊のブリティッシュ・イングリッシュの巧さには舌を巻きましたね(笑)。彼女は英語が得意なのかどうか知りませんが、ネイティブ並みでした。どうやら、相当苦労して特訓したらしいですが、化粧もあまりしない「老け顔」を貫き、女優魂を感じました。広瀬すずもアイドルから演技派にすっかり脱皮し、最近結婚を発表したばかりの二階堂ふみの落ち着いた演技は、安心して見られました。準主役級のベテラン三浦友和や松下洸平ら男性陣はすっかり影に隠れて、演技も芋臭く感じました(失礼!)。

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