アーティゾン美術館〜静嘉堂文庫美術館〜パナソニック汐留美術館と3件も梯子しました

「モネ没後100年」展 keiryusai.net 雑感
「モネ没後100年」展 keiryusai.net

 「バーの梯子」なら、若い頃、しょっちゅうやっておりましたが、「美術館の梯子」は、今回初めてかもしれません。本日は、都心の美術館を3件も走り回ってきました。

 先日、増上寺を巡る歴史散歩でお付き合い頂いたSさんから、2枚も美術館の「招待券」を頂いてしまったのです。大分先まで会期はありましたが、ド忘れしてはいけないので、急いで行って参ることにしたのです。そのついでに、1カ月以上前にネットで予約購入していたアーティゾン美術館で開催中の「モネ没後100年」展に行って参りました。

アーティゾン美術館keiryusai.net
アーティゾン美術館keiryusai.net

昔はブリヂストン美術館

 アーティゾン美術館は、昔はブリヂストン美術館と言って、よく通ったものでした。この美術館にフランスの印象派が御専門の宮崎克己さんという有名な学芸課長さんがいらして、私が美術担当記者だった頃、彼に「印象派」の12回連載の記事を執筆して頂いたことがありました。もう30年ぐらい昔です。

 また、この美術館とタイヤのブリヂストンの創業者は石橋正二郎(1889〜1976年)ですが、出身は福岡県久留米市です(同郷の青木繁らを支援)。彼の祖父龍頭民治は、久留米藩の御舟手役だったということで、久留米藩の御舟手役の下級武士だった私の祖先と重なります。

 石橋正二郎の父徳次郎は明治維新後、奉公先の長女マツと結婚し、マツの母方の石橋姓を継ぎます。久留米藩の御舟手役の中に石橋姓もいました。ということで、恐らく、私の祖先と龍頭家と石橋家は、同じ下級武士の長屋に住み、仕事で交流があったのではないかと推測しています。

 要するに、石橋正二郎さんのことを勝手に近しく感じているのです(笑)。

 2020年1月にアーティゾン美術館としてリニューアルオープンして、私は初めて訪れました。実は、私の大学の卒論が「印象派」だったので、この「モネ没後100年」展は見逃すことは出来ませんでした。「予約制」で入場者を制限しておりましたが、平日の午前だというのに、結構来場者が多かったでした。日本人はモネが好きなんですね。私が卒論を書いた半世紀近く昔はこれほど人気があったかどうか…。モネとマネも区別も付かなかったのでは?なんて書くと炎上しそうですね(笑)。

モネ「パリ、モントルグイユ街、1878年6月30日の祝日」(オルセー美術館蔵) keiryusai.net
モネ「パリ、モントルグイユ街、1878年6月30日の祝日」(オルセー美術館蔵) keiryusai.ne

 私はクロード・モネを求めて世界中の美術館を彷徨い歩きました。なんて、大袈裟な言い方ですが、結構、見て歩きました。モネの作品を所蔵している美術館は当然のことながら、フランスのパリが一番でしょう。オランジェリー美術館には「睡蓮」、オルセー美術館には、モネの「積み藁」や「ルーアンの大聖堂」などの連作、そして、印象派の名前の由来にもなった「日の出」はマルモッタン美術館にあり、感動のあまり、その場で釘付けになったことがありました。

何故かビビッと電気が走ったモネ「氷塊」(オルセー美術館蔵) keiryusai.net
何故かビビッと電気が走ったモネ「氷塊」(オルセー美術館蔵) keiryusai.net

 でも、「睡蓮」の連作で一番感動したのは、パリではなく、意外にもスイスのチューリヒ美術館でした。量質、そして初期から晩年に至るまでの睡蓮の連作はここが世界一じゃないでしょうか。

モネ「睡蓮の池」(オルセー美術館蔵)keiryusai.net
モネ「睡蓮の池」(オルセー美術館蔵)keiryusai.ne

 アーティゾン美術館も結構、モネ作品を所蔵していますが、「モネ没後100年」展の出品作は、やはり、オルセー美術館蔵のものが圧倒的に多かったでした。ということは、今、パリに行っても、モネ作品は楽しめない、ということになりまっせ。

明治生命館に圧倒され

 この後、静嘉堂文庫美術館に行きました。Sさんから招待券を頂いた「たたかう仏像」展を見に行くためです。アーティゾン美術館は東京駅の八重洲口にありますが、静嘉堂文庫美術館は、駅の反対の丸の内側にあります。アーティゾンから静嘉堂まで歩いて20分ぐらい掛かりました。道が分からず、場所も分からなかったからでした。ついでに言えば、これまた昔は静嘉堂文庫美術館は世田谷区岡本にあったと思います。丸の内の明治生命館に移転したのは2022年だったようです。

「たたかう仏像」展(静嘉堂美術館)
「たたかう仏像」展(静嘉堂美術館)

 ですから、初めての訪問です。静嘉堂は、「重要文化財」に指定されている明治生命館の重厚なコリント洋式?の建造物の中にあって、外に看板もなかったので探すのに一苦労しました。それにしても、明治生命館は立派過ぎます。1934年竣工。静嘉堂も明治生命も三菱財閥ですから、明治生命館は三菱財閥を象徴していると言えます。ちょうど、日本橋の三井本館が三井財閥を象徴するように。

 バウハウスのグロピウスがいみじくも発言したように、「何よりも建築」です。芸術作品の最高峰、といったような意味で。

明治生命館 keiryusai.net
明治生命館 keiryusai.net
明治生命館 keiryusai.net
明治生命館 keiryusai.net

 最近の日本の美術館はほとんど、写真撮影を許可してくれるので有り難いですね。この展覧会で一番気に入った、初公開の「文殊菩薩 普賢菩薩」像をここに掲載させてもらうことにしました。

「たたかう仏像」展の文珠菩薩と普賢菩薩 (静嘉堂美術館)
「たたかう仏像」展の文珠菩薩と普賢菩薩 (静嘉堂美術館)

美しいユートピア展

 次に向かったのが、パナソニック汐留美術館です。Sさんから頂いた招待券で「美しいユートピア」展を見に行くためです。この美術館は、明治5年に最初に鉄道が敷設された新橋の汐留駅跡の近くにあります。私は、かつての職場が銀座にあったので、この辺りの地理は詳しく目を瞑っても歩けるので、静嘉堂からここまで歩いて行ったら、30分ぐらい掛かりました。

 「美しいユートピア」展とは、最初、何の展覧会なのか想像もつきませんでしたが、なかなか、内容が濃いものでした。最初にウイリアム・モリスが登場し、色んなコーナーがあり、特に明治末から昭和初期にかけて活躍した詩人の立原道造や宮沢賢治、私も好きな洋画家松本俊介らが登場し、その斬新な芸術作品には時空を超えるものがありました。つまり、古さを全く感じさせないのです。

「美しいユートピア」展(パナソニック汐留美術館)keiryusai.net
「美しいユートピア」展(パナソニック汐留美術館)keiryusai.net

 この美術館では、写真撮影は禁止されていましたので、このブログに掲載できないのが残念ですが、3月22日まで開催されていますので、是非、足を運ばれたら如何でしょうか?

 パナソニックは昔の松下電器ですが、「世界の松下」が所蔵するルオーの作品も見ることが出来ます。

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