歴史

書評

日本人がほとんど知らない「ソ連崩壊とプーチン報復の真相」 春名幹男著「世界を変えたスパイたち」

少し鳥肌が立つほど興奮する本を読んでしまいました。春名幹男著「世界を変えたスパイたち ソ連崩壊とプーチン報復の真相」(朝日新聞出版、2025年2月28日初版)です。春名氏は、共同通信のワシントン支局長などを歴任した国際ジャーナリストで、私も...
歴史

荻外荘など「荻窪三庭園」を訪問 そして渡辺錠太郎教育総監邸跡を探して

「渓流斎さん、荻窪の『荻外荘』(てきがいそう)をご存じですか?近衛文麿(1891~1945年)が昭和12年から同20年まで過ごした旧私邸です。もし、関心がおありでしたら、ご案内します」ー。先月、Sさんから急にこんなメールがありました。 関心...
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日本はスパイ天国か? 第7回尾崎=ゾルゲ研究会

4月26日(土)、東京・拓殖大学で開催された第7回尾崎=ゾルゲ研究会のセミナーに参加して来ました。かなり内容が盛りだくさんで濃密だった上、恐らく、この研究会の知的水準があまりにも高過ぎて、私自身、正直、ついていけませんでした(苦笑)。 何よ...
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「占領下のメディア検閲と公職追放問題」 第65回諜報研究会

4月19日(土)、東京・早稲田大学で開催された第65回諜報研究会に参加して来ました。この日は、JR東日本の山手線と京浜東北線が工事のため一部路線で運行停止だったため、わざわざ普段とは違う路線に迂回して早めに早稲田にまで行ったので大変苦労しま...
歴史

「ギミー・チョコレート」の真実

今年は「戦後80年」です。と、当局やメディアは喧伝しますが、史実は「敗戦から80年」です。日本人は昔から都合よく言葉の言い換えをすることが得意でした。「退却」なのに、「転進」と言ったり、前線で部隊が殲滅したというのに、玉砕(玉のように美しく...
書評

人類を破滅させないため読むべき本 ユヴァル・ノア・ハラリ著「ネクサス 情報の人類史」を読了

いやはや、すっげー本をやっと読破できました。ユヴァル・ノア・ハラリ著、柴田裕之訳「ネクサス 情報の人類史」上下(河出書房新社、2025年3月20日初版)のことです。2020年代に読んだ本のベストワン 上下巻(4400円)合わせて500ページ...
歴史

「それを知ってどうするのですか?」 AI思考について

非常にマニアックな話ではありますが、賢明なる読者諸兄諸姉の皆さまの中には、この渓流斎ブログでかつて取り上げた鳥取池田藩主の末裔(第16代当主)で侯爵だった池田仲博氏(1877~1948年)のことを覚えている方も多いと思います。正直申し上げて...
歴史

「洛中洛外図屛風」に新説? 室町巨大タワーの秘密

国宝にも指定されている「洛中洛外図屏風(らくちゅう らくがい ずびょうぶ)」がありますが、皆さんも御存知だと思います。京都の洛中(市内)と洛外(郊外)にある寺社仏閣などの景観だけでなく、祇園祭の山鉾巡行など風俗まで描いた屏風絵です。室町時代...
書評

磯田道史著「日本史を暴く」を読む

風邪を引いてしまい、丸2日間、寝込んでしまいました。馬鹿じゃなかったんですねえ(笑)。 微熱と軽い咳という軽症でしたが、酷い悪寒に襲われ、ブルブル震えておりました。体力が衰えるのは仕方がないにせよ、気力が低下してしまい、何もやる気が起こらず...
歴史

二・二六事件の日に思ふこと

本日は、2月26日です。2月26日といえば、やはり昭和11年(1936年)に起きた「二・二六事件」です。日本史上最大の出来事の一つで、恐らく最も多くの関連書籍が出版されているのではないでしょうか。数千冊に上るかもしれませんが、私自身は不勉強...