パワハラ疑惑の斎藤兵庫県知事の原点

兵庫県庁 Wikimedia Commons 雑感
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今、全国で最も注目されている首長さんといえば、兵庫県知事の斎藤元彦さん(46)でしょう。それ以外に見当たりません。

 何しろ、この春先から毎日のように彼のパワハラ疑惑が報じられ、4月にはプロ野球阪神とオリックスの優勝パレードを担当した職員が自殺し、7月には県幹部が斎藤知事によるパワハラなどの疑惑7項目を内部告発した後、自殺する痛ましい事件にも発展しました。

 それでも、斎藤知事は、パワハラ疑惑を「噓八百」などと否定したり、一部認めたりしつつも、辞職つもりは毛頭ないと居座り続けています。相当な神経の持ち主です。

 8月23日の百条委員会では中間報告として県職員によるアンケートが公表されました。「公用車内で激怒して前部座席を蹴った」とか「知事出席のイベント・行事にマスコミが来ていないと怒った」といった子どもじみた仕草が告発されたり、40万円相当の革ジャンを試着して「これはいい。もらえないか」と言って業者をドン引きさせたり、視察先で高価なカニや牡蛎を両手に抱えきれないほど県職員の分まで持ち帰った、などすっかり下品な「おねだり知事」ぶりまで暴露されたりしました。

 まあ、普通の神経の持ち主なら羞恥心を感じて、「県政を混乱させた責任を取りたい」などと言って辞職することでしょうが、斎藤知事はそんな素振りすら見せません。パワハラにしろ、おねだりにしろ、たとえ倫理上問題があったとしても、法に違反しているわけではなく、御本人は「周囲が勝手に騒いでいるだけで至極迷惑を掛けられている」ぐらいしか思っていないのでしょう。

 要するに相当メンタルが強い人です。メンタルが強いから首長になれたのか、首長になれるのはメンタルが強い人以外あり得ないということなのでしょう。ただし、公職に就いた人間は、常に批判の目に晒されることを覚悟しなければなりません。

 この斎藤さんという方はどんな方かと思って調べたら、東大から総務省に入省した高級エリート官僚の御出身だったんですね。東大時代、事故物件をネット上で公開している有名な大島てるさんと同窓で、斎藤さんはいつもFendiのマフラーを着用していたので、大島さんは「仲間内では、彼はFendiと呼ばれていました」という逸話を披露していました。

 何となく、後に地方の最高権力者になる人の原点と心因性を垣間見た感じでした。

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