3月25日、自らの派閥を巡る政治資金問題で政治不信を招いた責任を取って「次期衆院選に出馬しない」と表明した自民党の二階俊博元幹事長。不出馬の理由は85歳という年齢に関係するのかと記者に聞かれると「年齢の制限があるのか。おまえもその年、来るんだよ。ばか野郎」と言い放ちました。
1953年3月の衆議院解散は、吉田茂首相の「ばか野郎」発言がきっかけで、「バカヤロー解散」と教科書にも載っているぐらいですから、二階氏のばか野郎発言も聞き捨てならないな、と思いました。
26日付の東京発行の一般紙6紙(朝日、毎日、読売、日経、東京、産経)とスポーツ紙2紙(スポーツ報知、スポニチ)に目を通してみました。ほとんどこの「二階氏 ばか野郎発言」に触れていましたが、自民党の御用新聞と言われる産経新聞だけは触れていませんでした。同じく御用新聞の読売新聞でさえ、しっかり書いていたのに…。
二階氏は恐らく、感情的になって、質問した記者に向かって「ばか野郎」と言い放ったと思いますが、カメラが回っていてテレビで放送され、ネット動画でも見ることも出来ます。記者は国民を代表して質問しているわけですから、二階氏は国民、すなわち納税者に向かって「ばか野郎」と発言したことになります。
二階氏には、党派閥の政治資金パーティーを巡る問題で、関連政治団体の二階派(志帥会)が寄付を受けながら政治資金収支報告書に記載していなかった金額が5年間で3526万円に上ったという疑惑があります。そんな税金逃れの人からばか野郎呼ばわりされては、納税者は怒りますよ。
和歌山県は何故、ディスられるのか?
二階氏とはどんな人物なのか? 和歌山県御坊市出身。中央大学法学部卒業後、国会議員秘書、和歌山県議を経て1983年、衆院議員に初当選。運輸相、経産相などを歴任し、2016年、安倍晋三首相から幹事長の指名を受け(就任時77歳の歴代最年長)で、歴代最長の5年2カ月務めました。幹事長といえば、いわゆる「金庫番」です。選挙資金などを差配するので、首相よりも権力を握っていると言われるほどです。
テレビを見る限りですが、ドスの効いた声で記者たちを威嚇する場面がしばしば見られ、とても品が良い紳士には見えません。和歌山県人はああいうタイプの人が多いのかなと思いましたが、考えてみれば、和歌山県は徳川御三家の紀州藩ですよ。江戸幕府の中興の祖として誉れ高い八代将軍徳川吉宗の出身地でもあります。嗚呼、それなのに、それなのに。昨年公開された映画「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて」では、和歌山県は地域格差でディスられ、馬鹿にされたりしていました。徳川御三家紀州藩だったというのに…。
これも、二階さんの影響ですかねえ?
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