(昨日のつづき)
そもそも、今回の日本橋歴史散歩が敢行されたのは、エコノミストの曽我さんから「皆さん御一緒に、何処かでランチしませんか」というお誘いがあったことがきっかけでした。どうせランチするなら、何処か歴史散歩を兼ねて行きますか、ということで、私がどうしても行きたかった「耕書堂」跡を旅程に入れたのでした。
ランチ選びは正解
耕書堂跡を見た後は、ランチです。これも事前に、グルメアプリで調べておいた近くの「食堂うなり」にしました。和食が美味しいということで、選びました。江戸情緒に浸っているのに、まさかイタリアンやフレンチを選ぶわけにはいきませんからね(笑)。

グルメアプリもかなり恣意的で、当てにならないこともありますが、この店を選んで正解でした。正午前でしたので、4人分の席をギリギリ確保出来ましたが、後から来た人は、炎天下、結構、外で並んでいました。でも、我々は、生ビールまで注文して少し長く居座ってしまいました。私は、アジフライ定食を注文しましたが、衣がサクサクしていて魚も新鮮で美味しかったです。
江戸時代、日本橋には魚河岸市場がありましたからね。彼らに思いを馳せました。
吉田松陰が処刑された小伝馬町牢屋敷
この後、歩いて数分の「小伝馬町牢屋敷」跡である「十思公園」に行きました。安政の大獄でここに投獄され、処刑された吉田松陰の記念碑がありましたので、手を合わせて来ました。
ここには時を知らせる「時の鐘」がありますが、生憎、工事中で、見ることも中に入ることもできませんでした。

それどころか、事前によく調べていなかったので、この近くに東京都中央区立の「小伝馬町牢屋敷展示館」あったというのに、行くことを怠ってしまいました。駄目ですねえ。
気温は35度近くあったようです。加須先生は、一刻も早く、何処か喫茶店に入って涼みたい御様子でしたが、曽我さんの知り合いの画廊店主が目下、日本橋三越本館6階のアートギャラリーで開催中の今年90歳になる陶芸家杉本玄覚貞光翁の展覧会を観に行くことしました。

「侘び」「寂び」を追求して作陶50余年。「不易」の境地を象った作品が展示されていました。信楽焼らしく、私も気に入った茶碗がありましたが、プライスが66万円では、ちょっと手も足も出ませんでした…。
ワイン「ラ・ターシュ1992」の現在の取引額は?
この後、加須先生が念願だった喫茶店、ということで、地下の「バーア ショコラ」というパリに本店があるという喫茶店に入って涼みました。私は、「本日のジュース」ということで赤葡萄ジュース(990円)を頼みましたが、結構、いけてました。曽我さんはチョコレートムースのようなものを注文して、まるで女子高生のように目を輝かせながらパクついておりました(笑)。
この駄弁会で面白かったのは、加須先生のワイン談義です。富裕層の加須先生は御自宅にスウェーデン製のワインセラーを備えていましたが、そのセラーが故障してしまい、泣く泣くコレクションの高級ワインを手離したというのです。特に、一番の目玉だったのが、20年ほど前に1万5000円で購入したブルゴーニュワイン「ラ・ターシュ1992」です。それが何と10倍の15万円で売却出来たというのです。
しかし、加須先生は転んでもタダでは起きません。近くの馴染みの酒店に聞いてみたところ、何と「28万円なら買いますよ」と言われたそうです。地団駄を踏む加須先生ですが、甘い、甘い。楽天の通販を見てみたら、この「ラ・ターシュ1992」なる怪物は、今や96万6000円で取引されているのです!
金の延べ棒を20年前に1万5000円で買っても、現在、96万円なんかにはなりません。ワインもすっかり投機の対象になっていますが、我々庶民には関係ない世界です。えっ? 貴方の御自宅のワインセラーに、「ラ・ターシュ1992」なら5~6本あるんですか?う~ん、ワイン会の御招待をお待ちしております。
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