自他共に「落語通」として知られる謎の紳士、Aさんから渓流斎に挑戦状が叩きつけられました。
昨日のブログ読んだAさんは「『春風亭一之輔の江戸落語入門』、拙者も本屋で立ち読みしましたが、大したことは書かれていないので、買うのをやめました」
「えっ?何?どゆこと? こんな落語について詳しく書かれている本は最近、稀じゃないですか。寄席の出演者の『くいつき』や『ひざがわり』なんか、A氏は御存知なのかしら?」。そう、私が思った瞬間、Aさんはいきなりクイズを送って来ました。
「渓流斎さん、10問あります。扨て、何問正解出来ますか?ネットで調べたりしては駄目ですよ!」
…はい、正直、私は3問しか正解出来ませんでした。30点!? 参った、降参です。
これで、A氏が落語通と呼ばれる所以が分かりました。
果たして、皆さんは何問出来るか、以下に列挙しておきます。くれぐれもカンニングはしないように。
落語クイズ【問題】
①春風亭、三遊亭などの亭とはどういう意味?
②三遊亭の意味する三つの遊びとは?
③噺家はなぜ、体の前で扇子を横に置いてお辞儀をするのか?
④噺家が右を向いたり左を向いたりすることを何という?
⑤前座、二ツ目、真打ち、は江戸落語の階級。上方落語は何という?
⑥真打ちの言葉の由来は?
⑦「笑点」の番組タイトルは立川談志が付けた。何を文字ったものか?
⑧初代桂春団治は、金銭トラブルで家の差し押さえにあった時、「一番大事な物は渡さん」と言って、あることをした。何をしたか?
⑨フラとは何? そして、口跡とは何のこと?
⑩歌舞伎の人気演目「文七元結」は、実は落語が原作。さて、誰の作?
はい、皆さんは一体、何問出来ましたか? 答えは下欄に書きますが、まあ最低10分は考えてください。
落語クイズ【答え】
①亭とは小屋、家のこと。昔は寄席小屋がいくつもあり、一門の門弟だけで噺をする事が多かったらしい。林家(昔は屋と表記)など、そのものズバリの亭号。
②吞む、打つ、買う、の男の遊び。
③客との間に境界線(結界)を作っている。平たく言えば「扇子からこっちは私の領域だから、客は入ってくるな」ということ。
④かみしも(上下)を切る。これがちゃんとできないと、どっちが喋っているかわからない。前座はこの練習を繰り返しやらされる。
⑤上方落語には、前座も二ツ目も真打ちもありません。
⑥照明がローソクの火しかなかった時代、客が帰った後にローソクの火を消すのはトリ(主任)をとった人の役目だった。雑用ではなく、名誉なこと。それが、その日のトリであることの証明だから。平たい板を二つ両手で持ち、それでローソクの芯を打つ(押さえる)と火が消える。だから、芯打ち。転じて真打ちと呼ばれるようになった。
⑦昭和40年代に絶大な人気を誇ったドラマから。三浦綾子原作の「氷点」がそれ。
⑧口にテープのようなものを貼って債権者たちを迎えた。「口はわしの宝や」と言って。
⑨その噺家が何か喋るだけ、ただ高座にいるだけでおかしいという感じをフラと言う。にじみ出る愛嬌のようなもの。古今亭志ん生あたりが代表格。口跡とは、声や喋り方のこと。それが明瞭でよどみがないと、見込みがなさそうでもとりあえず弟子にとってくれるらしい。
⑩幕末から明治にかけて活躍した三遊亭円朝。
どうでしたか?結構、難しかったでしょ?
もし、8問以上正解の方でしたら、私は貴方を「落語通」として認定致します!
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