新聞社の劣化で一番喜ぶのは悪党連中だ

朝日新聞東京本社 (出典 Wikimedia commons) 雑感
朝日新聞東京本社 (出典 Wikimedia commons)

 震度7の熊本地震が起きたのが令和8年(2026年)7月28日(火)午後4時27分頃でした。あれから10日経過した本日8月7日(金)になって、ようやく朝日新聞が「救援金受け付け」の社告を同日付朝刊で告示しました。10日も経っているんですよ。ちょっと遅過ぎませんかねえ?

 私としては、痺れを切らして、今週3日(月)に何処か適切な義援金受付先がないかと調べたら、ちょうど熊本県が募集しており、銀行口座も地元の肥後銀行で名義人も熊本県知事の木村敬さんとなっていたので、信用して、そちらに些少ながら振り込んでおきました。

信用できない街頭募金

 少なくとも、私は、駅前や街角で立って声掛けしている募金活動は信用しておりません。しっかりした団体かどうかも分からず、ちゃんと被災地にピンハネなどせず、送り届けられるかどうか不審だからです。もう昔、オウム真理教など新興宗教団体が、慈善団体の偽名を使って街角で募金していたという噂を聞いてからは、一切やめました。

 そうなると一番信用出来るのが、私の場合は新聞社です。何処の新聞社でも良いのですが、私が以前勤めていた東銀座の時事通信社から築地の朝日新聞社まで歩いて直ぐそこでしたので、何らかの天災被害募金の際、昼休みに現金で持っていたこともありました。

 その朝日新聞が10日経ってやっと募金活動を始めるとは…、恐らく、リストラなどで人材が不足したのが原因と思われます。例えば、領収書を発行するだけでも大変な手間と時間が掛かりますからね。大手新聞社はリストラせざるを得ない台所事情を抱えていると思われます。

産経が東北から撤退

 ちょうどこの日(7日)の朝刊各紙は、産経新聞とサンケイスポーツが東北6県で、11月30日で発行休止するというニュースを掲載しておりました。産経はもともと北海道で発行していませんでしたので、今さらではありますが、全国紙の看板を取り下げ、一番販売部数が多い大阪のローカル紙となったことになります。

 日本ABC協会の調査(2025年秋の直近データ)によると、全国紙の朝刊販売部数は、全体で約2487万部です。その内訳は、読売新聞が約530万部、朝日新聞が約318万部、日本経済新聞が約125万部、毎日新聞が約115万部、産経新聞が約79万部…となっております。

 20年前の2006年は、全体で5230万部もありました。読売新聞が約1000万部、朝日新聞が約820万部、毎日新聞が約400万部、日本経済新聞が約300万部を誇っていましたから、半数以下に落ち込んだわけです。3分の1近くになった新聞社もあります。もう将来を担う若い人は新聞を購読しなくなりましたし、「惨敗」という言葉だけで言い表せません。各紙の経営トップは打開策を講じているようですが、部数低迷に歯止めが効きません。そもそも、ドル箱のニュースをITテックにタダ同然で売り払ったことが大間違いだったのです。

 日経の場合、デジタルに移行し、それなりの読者を得ているようですが、何処の新聞社も経営的に厳しく、リストラを断行し、不動産業で赤字の穴埋めをしているという話をよく聞きます。

 貧すれば鈍するもので、こうなると優秀な若い人材が新聞社に集まらず、それなりの人材しか来なくなりました。失礼ながら、「それなり」の人材となると、時の強大な政治権力に対して、ペンの力で果敢に戦っていこうとする人材が激減したことになります。政党だけでなく、メディアまで体制に迎合する大政翼賛会化です。

優秀な人材はお金が儲かる職種へ

 哀しいかな、優秀な人材は、お金が稼げる、儲かる士業(弁護士、公認会計士、税理士など)か師業(医師、薬剤師など)、もしくは投資銀行、商社、損保業などに行くわけですよ。いくら「社会の木鐸」と呼ばれようが、待遇が悪ければ、誰も、仕事がきつい、世間から嫌われる「ブンヤ」なんか目指そうと思いませんよ。

 メディアが劣化すれば一番喜ぶのは悪党連中でしょう。チェックする機関がなければ、汚職や違法・脱法行為はやりたい放題でっせ、親分。

 最近、高倉健主演の古い映画「昭和残侠伝」シリーズ(1965〜72年)を見てしまったので、こんな台詞を言いたくなりました。「唐獅子牡丹が泣いている」

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