何が哀しいのか、一年で一番寒い季節に思い立って京都に行って参りました。私は親譲りの無鉄砲ですから、ほぼ無計画で飛び出しました(笑)。2月11日(水)から14日(土)までの3泊4日でした。途中、京都だけでなく、城好きですから、お隣りの滋賀県の安土城址と彦根城にまで足を伸ばし、1日だけで2万歩以上も歩いたので、ヘロヘロになりました。
もし、ご興味あれば、これから繰り広げられる「弥次喜多道中」をお楽しみください。
第1日(2月11日 水曜日=建国記念日)
阪急交通社を通じて申し込んだ京都旅行は、東京から往復の新幹線と京都市内のホテル代のみで、添乗員さんもいなければ、旅程もありません。「あとは勝手にやってください」てな感じです。シーズンオフなので、3泊4日で5万2800円。新幹線のぞみ指定席の往復が2万8340円なので、1泊のホテル代は8153円という計算になります。中国人観光客の殺到で、京都市内のホテルは、ビジネスでも軒並み2万円、3万円に高騰したと聞いてましたから、安いもんです。
高市首相による「台湾有事」発言で、日中関係がギクシャクし、中国政府の指令で訪日観光の半強制的禁止に発展し、中国人観光客が激減したお蔭かもしれません。有難いことです。京都市内を歩いても、あのバカでかい声を出して大騒ぎする中国人らしき観光客に接することがありませんでした。数年前から東京から京都近郊に転居した河広さんが嵐山の飲食店の主人から聞いた話によると、中国人観光客による無銭飲食の被害が何件もあり、中国人観光客が減っても、売上にそれほど影響がないそうでした。
電光掲示板からニュースが消えた
旅行代理店から「あとは勝手にやってください」と言われたので、いくら無鉄砲とは言え、白紙の旅程のまんま、出掛けるわけにはいきません。そこで、AIを使って、アバウトな旅程を作成したことは先日のブログに書いた通りです。(実際に、このAIの旅程を現地で使ったら、正確さは80点といった感じでした。間違いというのは、もっと適切な路線があったことや、JRの料金などです)
新幹線に乗ったのも7年ぶりでした。気が付いたことは、7年前は、乗車券と特急券の2枚だったのに、1枚切符で新幹線の乗り降り出来たことでした。また、座席から見える車内の電光掲示板でニュース配信がなくなったことでした。7年前は、朝日、毎日、読売と全国紙を中心にニュースが流れていたのですが、恐らく、多くの人はスマホで、しかもタダでニュースを読むことが出来ますし、採算面で廃止になったのでしょう。いつからか知りませんが…。
東郷氏と2年ぶり再会
京都といえば、「地回りの顔役」の東郷さんにご挨拶しなければなりませんので、事前に連絡を取って、初日は市内を案内してもらうことにしました。東郷さんは京都生まれ、育ちの生粋の京都人ですが、高校卒業後、大学進学で上京し、就職も東京で、65歳で帰郷しましたから、半世紀近い東京生活でした。そのため、「東京の方が長いから、友達も東京の人の方が多いですよ」と話してました。言葉も東京弁です。東郷さんとは2年前に東京で会いましたから、それ以来です。
京都の新幹線の改札口で東郷氏と待ち合わせしました。彼は相変わらず早口で、傘寿を超えたというのに、元気いっぱいで歩く速さも速く、付いて行くのに必死です(笑)。その秘訣を伺ったら、「とにかく、自分の年齢(とし)は考えないことです」と諭されました。新幹線の出口は八条口(南側で、京都御所などがある烏丸口の正反対)が近いのですが、東郷さんは「こっち(八条口)の方が2割も物価が安いんですよ。だから、最近は外国人観光客用にボンボン、ホテルが建っていますよ」と教えてくれました。
京都駅で「一日バス・地下鉄乗車券」(1100円)を購入して、宿泊先がある地下鉄烏丸御池駅近くにあるホテルにチェックインしました。東郷氏は「ランチの後、温泉に行きましょう」と提案するので、ホテルのバスタオルを取りに行きました(笑)。東郷氏から、どんな市内の名所旧跡を案内してくれるのかと期待していたら、まさか温泉とは! ま、地元の人は、観光名所の神社仏閣にはほとんど行かないことは後で知りましたが。

烏丸御池
烏丸御池は、南北を走る烏丸通と東西を走る御池通が交差する所です。何と、東郷氏が生まれ育った町でした。元実家は、江戸時代に心学を開いた石田梅岩の講舎の跡の斜め向いという町中(まちなか)です。東郷氏は秘密主義者なので、あまり自分自身のことは語りませんが、噂では、実家では代々ご先祖様が蔵元をやっていたようです。そう言えば、烏丸御池には何軒かの蔵元がありました。しかし、結構廃業している店もありました。東郷氏の元実家の隣りは老舗蕎麦屋さんでしたが、そこも最近廃業したそうでした。

あと、烏丸御池の東隣りは京都市役所があるせいか、マスコミが結構あって、NHKや朝日新聞の京都支社がありました。丸太町通に向かって行けば、京都新聞本社がありましたが、現在は建て替え中らしい。お化け屋敷みたいな感じになっていました。

そして、時事通信社の京都支局までありましたが、他所へ移ったようで、現在はどうも貸しビルになっているようでした。

途中で、家具屋さんの多い夷川通や、漢方薬局の多い二条通もウロチョロしました。この二条通には、あの北大路魯山人が子どもの頃に丁稚奉公したという「わやくや」を教えてもらいました。


肝心のランチですが、当初、地元で評判のハンバーガー屋さんに行く予定でしたが、大行列で、諦め、東郷氏馴染みの蕎麦屋に行こうとしたら、この日は祝日のせいか、お休み。あと、2、3軒廻りましたが、どこも閉まっていて、結局、京都市役所に近い地下の「しんぱち食堂」という簡易食堂に入り、殿様いわし定食(869円)を食しました。京都も東京・銀座並みにランチでも2000円近くするので安いに越したことはありません(笑)。
まるき製パン所〜五香湯
ランチの後、京都市役所から地下鉄で二条駅に行き、そこから市バスに乗って、大宮松原で降りて、「まるき製パン所」へ行きました。店は閉まっていましたが、東郷氏は「ここは京都市内で一番うまいパン屋さんです。いつも大行列です。最近は観光客まで押し寄せるから困っちゃいますよ」と言うのです。結局、私は旅行最終日に立ち寄り、調理パンを購入にしましたが、評判通りの美味しさでした。懐かしい給食パンを思い出しました。
ここから歩いて数分の所にあるのが「五香湯」(550円)という銭湯温泉です。「バドガシュタイン鉱石温泉」を看板に掲げ、ラドン治療の効果があるそうです。それにしても真冬の京都に来て、温泉に入るとは、湯冷めを心配しましたが、大丈夫でした。慢性リウマチ、腰痛、神経痛、関節炎などに効くようで、若い人も結構入っていました。中には倶利伽羅紋紋の立派な方が2人もいらっしゃいました。

居酒屋談義
この後、何処の神社仏閣に連れて行ってくれるのかな、と楽しみに期待したら、もう居酒屋に直行です。バスに乗って、彼の行きつけの三条にある居酒屋に行こうとしたら、あらまあ、ここも本日休業です。仕方がないのでこの近くの「あいよっ!」とかいう居酒屋に入り、ここで、旧交を温めました。串揚げセット、しめ鯖、ポテトサラダなどに私は生ビールとハイボール三杯も飲みましたが、2人で4830円という安さでした。東郷氏は、昔から安くて美味しい店を見つけることが出来る千里眼です。
東郷氏は、既に休刊しましたが、東京地元紙の記者を務めたジャーナリストなので、現在も新聞を数紙購入しております。「最近、日経は酷いですね。多分、見出しとか、AIで付けているんじゃないでしょうか。原稿もデスクがちゃんと見ていないんじゃないかしら。文章がこなれてない、というかぎこちない。私がデスクなら書き直しを命じますね。今ならパワハラになるでしょうが。でも、あまりにも文章が酷いので、記事に赤筆を入れて修正したりしてます」と言うのです。この話は面白かった。
もう一つ、以前、東郷氏から、今の京都御所は、平安時代の内裏とは場所が全然違うことを教えてもらったことがありました。平安時代の御所は今の北野天満宮の(遥か)南辺りで、今の南北を走る千本通は、平安時代のメーンストリートの朱雀大路に当たるのです。御所は火災で消失したりして、何度も、内裏は移ったといいます。鎌倉、室町と武家に政権を奪われると、御所は荒廃し、天皇といえども、色んな所に移動したらしく、今の場所に内裏が出来たのは、豊臣秀吉の頃だと言うのです。そして、本格的に今の御所が整備されたのは江戸時代に入ってからです。
「へー、そんな最近だったとは!」と私なんか思いました。


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