私は、運命に関しては、ベートーベンさん以上に関心があり、占いの本なども買ったりしております。特に今年は、「一難去ってまた一難」状態が続き、「ついていないなあ」と思いつつ、その占い本を読むと、やはり、私の今年の運勢はどん底で、ろくなことが書いていませんでした。
非科学的な科学本?
しかし、この中野信子著「新版 科学がつきとめた『運のいい人』」(サンマーク出版)=写真=によると、運というものは、生まれつき決まっているものでも、その人が元々持っているものでもないというのです。つまりは、運はその人の考え方と行動パターンで変化するものだというのです。もっと踏み込んで言えば、「自分は運が良い人間だ」と思い込めば、そして、何事も悲観的にならず、ポジティブに考え行動すれば、良いことが起きるというのです。
占い本では、生年月日に基づきその人の運命が判断され、周期があり、変えられませんから、真逆の考えた方です。この本は、一見、非科学的だと思わせますが、それが実証された「科学」だと言われると、「ほ〜」と目から鱗が落ちてしまいます。
この本は大ベストセラーで、私は図書館で予約しましたが、借りるのに1年以上も掛かりました(苦笑)。購入すれば良いのですが、私の部屋はもう本でいっぱいで、そろそろ処分の時期に入っているので、蔵書を増やしたくなかったのです。
先日お会いした文芸評論家のUさんは、昨年引っ越しした際、莫大な蔵書を処分したそうです。神田の古書店に依頼したところ、8000冊もありましたがわずか10万円にも満たなかったといいます。呆れちゃいますよね? 若い人が本を読まなくなったので、需要が少ないということもあるのでしょうが…。
生きる勇気を与えてくれる
「科学がつきとめた『運のいい人』」の話でした。この本は「人々に生きる勇気を与えてくれる」という意味で、皆さんにも一読をお勧めしたいと思います。著者は優しい言葉で書いてくれます。例えば、こんな感じです。
・周囲の人と良好な人間関係を築くためには、まずは自分で自分を大切にする必要がある。
・自分は運がいい人間だと決め込んでしまう。これが運を良くするコツの一つです。
・運のいい人は利他行動をとる。
・不安は生理現象と割り切る。不安があるからこそ、人は備え、工夫し、努力できる一面がある。
・(人生がある種のゲームだとすると)運のいい人はゲームから決して自分から降りない。
特に、最後の「運のいい人はゲームから降りない」は当たっていますね。私の場合、今年はついていなくて、嫌なことが散々続きました。でも、決して諦めず、ゲームから降りませんでした。そのせいなのか、Google AdSenseは、2年掛かりで20回以上挑戦し、落選を重ねて参りましたが、ゲームから降りなかったお蔭で、12月3日にやっと合格することが出来ました。
となると、今年は運が悪い、最悪の年だと思い込んでいましたが、合格したのですから、それほどでもなかったのかもしれません。著者の中野氏の言う通り、「考え方と行動パターンで運命は変えられる」というのは本当なのかもしれません。
少なくとも私は、この本を読んで少し元気が出ました。

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