昔の銀座は良かった

東京・銀座ソニービル keiryusai.com 雑感
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 昨日は久しぶりに東京・銀座に出掛けました。1年ぶりぐらいですが、わずか1年で景観が変わったところがあります。 

新しくなったソニービル

 例えば、昨年まで銀座ソニービルは建て替え中で、今年1月に開業した新装の姿は見ていませんでしたが、昨日初めて見ました=写真=。旧ビルと外観はそれほど違わない気がしましたが、どこか小振りになったような感じがしました。打ち放しのコンクリートは安藤忠雄さんを思わせましたが、設計は安藤さんではなく、プロジェクト・チームのようでした。

 正式名称はGinza Sony Parkというそうで、名前通り公園にもなっているようですが、私は外観を見ただけで、中には入りませんでした。

東映会館も閉鎖

 もう一つ見たかったのは、今年7月に閉館した東映会館です。行ってみたら、まだ建物は取り壊されていませんでしたが、勿論、閑散としていて、閉まっていました。よくここで映画を観たものですから感傷的になってしまいました。

増える外国人観光客

 この後、老舗文房具店「伊東屋」に行きました。システム手帳の中身であるリフィルを買いにです。前日、電話で「取り置き」の予約したのですが、担当のレジの方が接客中だということで、「折り返しお電話致します」ということで待ってました。昨年ですと、10分ぐらいで折り返し電話があるのに来なかったので、今年は、またこちらか掛け直しました。そしたら、「やはり、まだ接客中なのですみません」との代表オペレーターの返答でした。

 でも待てど暮らせどなかなか電話が掛かってきません。やっと折り返し電話が掛かって来たのが、1時間半も経ってからでした。「どうも接客で長引いてしまい、申し訳ございません」と仰るので、私は「外国人観光客ですか?」と聞いてみたところ、「そうなんです。最近、随分と増えまして…」とのお答えでした。

 私の銀座通いは、半世紀以上に及びますから、この都市の変貌ぶりは目の当たりにしています。木造建築がほとんど消え失せ、外国資本の高級ブランドの商店ばかりが増えました。老舗の洋書店「イエナ書店」も消え、高級クラブは残っても、安い大衆居酒屋はなくなり、今やブランド・ショップばかりです。昔は、交詢ビルの一角に「ピルゼン」(1951〜2001年)というビアホールがあり、私もよく通ったものですが、ここも閉店となり、どこもかしこも昭和の雰囲気が跡形もなく消えつつあります。それに、やはり、やたらと外国人観光客ばかり増えました。銀ブラしている人は、日本人より多いほどです。

 あまり懐古趣味に耽っていてはいけませんが、私は声を大にして言いたい。「昔の銀座の方が良かったなあ」

S君の退職祝い

 この日、銀座に行ったのは、会社の同期のS君の退職祝いのためでした。退職といっても、これからも週に何本か原稿を書き続けるというので、会社との縁が切れたわけではないようでしたが。

 彼の希望で安い居酒屋で、人数もこぢんまりとしたものにしたら、結局、日程が合ったのは私と元文化部長のNさんだけでした。それでも、S君とNさんと会うのは10年以上ぶりらしく、昔話に花が咲きました。

 Nさんは今年で84歳になり、「物忘れが激しくなって困る」と盛んにぼやいていましたが、頗る健康で元気そうでした。口の悪いS君は「日本人男性の平均寿命は81・09歳ですから、Nさん、もう過ぎているんですよ」とズケズケと直言しましたが、外観だけ見れば、遥かに若い私の方が年長に見えるかもしれません。

 色んな話をしたので、Nさんが、どうして、そんな若々しさを保てるのか、秘訣を聞くのを忘れてしまいました。

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