便利は不便 不便は便利 ースマホ考

匿名希望者のPhone画面 雑感
匿名希望者のiPhone画面

 スマホは持たない主義のSさんが言いました。「スマホって、結構、不便でしょう?」

 確かにそういう一面があります。私の場合、スマホ中毒ですから、起きている間は、いつ何時も手放せない状態にあります。一番使うのは、メールやLINE、そして、ニュースや気になったヒト、コト、モノのチェック、次は電車やバスの時刻表、初めて行く所は、私は方向音痴ですから、ほぼ確実にGoogleマップのお世話になります。この他、図書館の本や映画の席の予約、美味しそうな飲食店の検索、変わったところでは、健康のための万歩計、ギターの弦を張り替える際のチューニングにも使ったりしています。

 私は天邪鬼なので、時間の無駄でもあり、もう、儲け主義のchatGPTなどのAIは使わないようにしていますが、まず、スマホなしでは生活が成り立たない状態です。なくしたりしたら、パニックになるでしょう。

 でも、それがSさんの言うところの「不便」なのかもしれません。

効率性だけで発展

 人類は、コスパ(費用対効果)とか、タイパ(時間対効果)とか言って、効率性だけを重視して発展してきました。スマホはその最たるものでしょう。ゲームなど遊びに使えますが、辞書や事典など勉強用としても最適です。昔は、海外のロックスターの「動く姿」を見られるようなことは滅多になく、レコードジャケットを見て想像するしかないか、たまに劇場で公開されるライブを高いお金を出して見るしかありませんでしたが、今では、動画が溢れ、しかもスマホでタダで見ることが出来ます。

 でも逆に言えば、想像力が低下し、即物的となり、瞬時に次々とモノを消費しているだけで、若い人でさえも、物覚えが悪くなっています。

 その点、昔はスマホなんかありませんから、手書き(アナログ)で物を覚えるしかありませんでした。何かを調べるにしても、薄暗い図書館の隅にある重くてカビ臭い本を取り出して来るしかありませんでした。しかし、こういった「不便」こそ記憶というものは脳に定着するものです。

 結果的に不便の方が便利だということもあるのです。しかも、それは後になって初めて分かるものなのです。

アテンション・エコノミーは最悪

 情報も、以前は、誰もが知る著名人や公共機関等が発信するほぼ信頼出来るものが多かったのですが、今では、わけがわからない、一般ピープルか、詐欺師によるフェイク情報が氾濫して踊らされています。私もそのうちの一人です。アテンション・エコノミーなんて最悪です。大手ITテックが、対価を支払うからいけないのですよ。

 「スマホって、結構、不便でしょう?」と言うSさんの言葉が身に沁みる今日この頃です。

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