退職して早くも1年 同期と再会し歴史談義 

今宵も一献傾けて(Wikimedia Commons) 雑感
今宵も一献傾けて(Wikimedia Commons)

 身辺雑記です。

 会社を退職してあっと言う間に1年が経とうとしています。再就職先も見つからず、あたふたとしていただけで「お前は何をして来たのだ」と中原中也さんから怒られそうです。

 会社を辞めると極端に人づき合いsocial interaction が減ります。それはそれで自由で気が楽なのですが、自分一人だと頭の中が絡まりするといいますか、堂々巡りになってストレスが溜まることもあります。私は、既に親友や後輩を早く亡くしたり、どういうわけか理由も分からず疎遠になった友人もいたりします。でも、辛うじて何人か声を掛ければ一献傾けてくれる友人も残っています。そんな友人は5~6人もいれば幸せな部類でしょう。私も、指折り数えてみたら、確かに5~6人は残っていました。昔は50~60人はいたんですけどねえ(笑)。…特に仕事関係の友人は、現場を離れると疎遠になってしまうものですね。

有楽町駅ガード下の居酒屋

 ということで、と書いておいて、何が「ということ」なのか自分でも分かりませんが、昨日は会社の同期のS君と有楽町で一献傾けました。S君は既に齢、古希を超えましたから、当然会社を退職しているものと思っていたら、まだ「業務委託者」として在職していました。古希を超えて雇ってくれる会社なんてそうありません。良い会社ですよねえ(笑)。

 彼が指定して来た居酒屋は有楽町駅ガード下にある「はないち」という店でした。何しろ、午後3時半から呑めるというので、まさにシニア向けです。彼の指定通り、3時半から呑み始めました。ただし、ここのお店の女将さんがいつも不機嫌そうで愛想がなく、S君は「俺はここに20回は通っているのに、いつもブスっとしてるんだよなあ」と嘆いていました。確かに、愛想がなく、メニューをテーブルに置いていると怒ったように片付け、客商売に向かない感じでした。

 この店の利点といえば、駅からゼロ分という好立地と、あっと驚くような名物料理はありませんけど、価格がリーズナブルな点にあるかもしれません。

 S君と会ったのは1年ぶりでしたが、「社内人事」に全く関心がないらしく、自分が古希を超えて会社に残ることが出来ても「給料安いんだよなあ~」とぼやくばかり。まだ現役で仕事できるだけでも有難い、と私なんか思うんですが、彼はどこか超越していました。

事実上の首都だった静岡?

 S君は意外にも私と同じようにお城や歴史に興味があることが分かり、そんな話で盛り上がりました。彼は、静岡市出身で実家は登呂遺跡の近くだというので「へ~」と思ってしまいました。もう半世紀近い付き合いなのですが、プライベートのことはあまり知らなかったからです。

 静岡市といえば、今川義元の駿府城です。そして、この駿府城は、徳川家康が若い頃、人質として過ごし、晩年、秀忠に将軍職を譲った(1605年)後、隠居と称しながら、大御所として「院政」を敷いた拠点でした。駿府の城下町には貨幣を鋳造する金座(現日本銀行静岡支店)や銀座(現静岡市葵区両替町)もあり、政治的にも経済的にも日本の中心でした。S君は「歴史の教科書には書かれていないけど、何年間か、静岡は事実上、日本の首都だったんだぜえ」と自慢げに話します。

 郷土自慢は誰でも盛り上がります。私の先祖は九州の久留米藩士でしたが、維新後、佐賀に移転し、祖父の代から横浜に移住し、私も東京で生まれたりしたので、故郷がないようなもんです。S君が羨ましくなりました。

 でも、家に引き籠っていないで、たまにはsocial interaction すれば良い気分転換になります。午後7時前には帰宅し、10時前には就寝し、ぐっすりとよく眠ることが出来ました(笑)。

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