「広い部屋に引っ越したので、冷蔵庫、あまっていませんか?」ーと、唐変木な友人M君から急に変な電話が掛かって来ました。
言葉がラリっていました。どうやら缶ビール、4本目だそうです。昼間っからですよ!
私の友人は飲み友達が多いのですが、彼もその一人で、もはや、アル中です。いつぞや、日テレ系の「月曜から夜ふかし」という番組に出たから見てくれ、と彼が言うので、仕方なく見てみたら、前歯の抜けた怪しげなホームレス風の汚い老人が出て来て、わけのわからないことを喚いていて、よく見たら、それがM君でした。しかも、そこは私が生まれた大田区蒲田(渓流斎生誕地)でしたので、「やめてくれ〜」と思わず叫んでしまいました。
M君は、「パブ屋」を自称していました。パブ屋というのは、マスコミ記者に記事を売り込むPR会社の人のことです。M君の場合、PR会社とはいっても、電通や博報堂といった誰もが知っている大手会社ではなく、その孫会社関連のそのまた関連した小さな会社で、その後、自分で独立して「おこぼれ」に預かっているような感じでPR活動をしていました。私のところに持ってくる「案件」も、地味なアイリッシュ・ダンスの公演だったり、二流作家の講演会だったり、あまり「字」にならないものばかりでした(笑)。
それでも、彼は私より一学年下ということで、弟のように可愛がって来ました。私が文化部から整理部に左遷されても、地方支局に飛ばされても、彼は、こまめに連絡してくれて内部情報を教えてくれたりしました。
熟年離婚の末
でも、仕事人間で飲兵衛のため、家庭生活を顧みなかったことが災いし、昨年あたり、熟年離婚し、独り暮らしを始めました。奥さんは高校時代の同級生らしく、都内の奥さんの実家に住んでいたので、追い出されたのです。
それで、ホームレスのような生活をしていたのですが、今年3月に都営アパートに見事当選して、新生活を始めたというのです。家具も家電もほとんどないので、この私に「冷蔵庫、あまってませんか?」と聞いてきたわけです。
都営住宅に入居するには厳格な審査がありますが、彼の年収は恐らく、200万円ぐらいで、東京生まれの東京育ちの高齢者だということで許可されたと思われます。
それでも吃驚しました。品川駅から徒歩10分で、築60年の2DKの広さで家賃は管理費込みでわずか2万5500円だというのです。嘘でしょ〜⁉️ 私の持ち家マンションの管理費よりもはるかに安いとは❗️
最近、ネットカフェに泊まって、スキマバイトで生活する「令和の貧困層」の20代の若者が増えているそうですね。両親が超氷河期世代で、実家で生活も出来ず、自己都合で正社員を辞めた途端、転落してしまった若者も多いようです。何よりも、ネットカフェでは、新たに正社員に採用されることは難しいのです。こうした困窮した若者たちのために、安価な住宅を提供することは為政者の仕事ではないかと思います。少子高齢化にも拍車が掛かりますから。
ただし、若者たちには、東京ではなく、埼玉や千葉や神奈川など駅から遠い不便な狭い古いアパートでも我慢してもらわなければなりません。きっちり仕事も見つけてもらいます。出来るかなあ?

コメント