殺人的な暑さがまた続いています。私が住んでいる所は、日中は35度以上になったりしますから、とても外を歩けません。若い人でも熱中症になるので、「熱中症特別警戒アラート」は、命の危険にかかわるので外出しないよう呼び掛けています。
「殺人的な暑さ」とは英語で何と言うのか? It’s killing hot. かと思って、米国人である娘婿のHに聞いてみると、「?」と首を傾げて、「そんな言い方はしません。一番相応しいのは、It’s scorching hot.かな」と言うのです。scorching? あまり聞いたことも使ったこともない単語ですね。やはり、英語は難しい。ネイティブではないと分かりませんね。
もう一つ。セキセイインコは英語で何と言うのか、和英辞書で調べると、Budgerigarが出て来ます。またH君に聞いてみると、彼はまた顔をしかめて、「ん~、それは科学者が使う専門用語みたいですね。parakeetでいいんじゃないでしょうか」と言うのです。これまた、ネイティブさんの勝ちです。外国人はそのまま覚えるしかありません。
一羽まるごと食べた
日本人が英語学習の際に、一番難しい問題は、冠詞の扱い方ではないでしょうか?1988年の初版以来ロングセラーが続いているマーク・ピーターセン著「日本人の英語」(岩波新書)で有名になったのが、(1) I ate chicken.と(2)I ate a chicken.の違いがあります。(1)が「私は鶏肉を食べました」という意味で正しい言い方ですが、(2)のようにchickenに冠詞のaを付けると、「一羽まるごとのニワトリを食べた」という意味になってしまうのです。
冠詞は親分、名詞は子分?
これまた日本人では分からない話です。H君にまた聞いてみると、chickenにa(冠詞)を付けるとwhole(全体の)という意味合いになるというのです。どうしてそうなるのか分からないそうです(笑)。本の著者のピーターセンさんによると、日本人は「名詞に冠詞がくっついて来る」と思っているようですが、本当は主体は冠詞の方にあり、「冠詞に名詞がくっついて来る」という理解の方が良いというのです。あ、そうでしたか。冠詞は親分で、名詞は子分だったんですね!(笑) 名詞には可算名詞、不可算名詞があり、原則的に不可算名詞にはa/anが付かず、特定のものを指す時に the を使うというのが英文法ですが、名詞に冠詞が付くか、無冠詞なのかについてはケースバイケースで、また、意味も違ったりするので、そのまま覚えていくしかないようです。
H君は「waterなど飲み物はa/anかな? pizzaなど食べ物は the が付くことが多いかな? 感覚的に覚えていくしかないでしょう。日本語だって、『私は』と『私が』の違いをうまく説明出来る日本人は少ないでしょう?」とまで言うのです。
やはり、語学は「習うより慣れよ」かもしれません。
コメント