かなり暗い話です。民放の夕方のニュースを見ていると、大抵、年金が少なくて生活に行き詰っている高齢者が登場します。彼ら、彼女らは「こうなるとは思わなかった…」と一様に青ざめて、溜息ばかりついておりました。
ある80代の独り暮らしの女性は、年金が月に10万円もなく、友人に借金してやっと食いつないでいる姿が映し出されていました。このほか、食事はご飯に、おかずがなく焼き海苔だけという人もいれば、最近の米価の高騰で、お米さえも買えず、切り餅でしのいでいる高齢の女性もおりました。
石破首相は新人議員に1人10万円
石破茂首相は、自民党の歴代総理の慣習で、新人国会議員15人に一人10万円の商品券を配って、大問題になっておりますが、生活に行き詰っている彼ら彼女らにとっては、商品券なぞ夢のまた夢の話で、それどころではないということです。
誰だって、他人様に頭を下げて、生活費を借りることなど、苦しく、情けなく、屈辱的で、哀しいものはありません。国は貧者や弱者に救いの手を差し伸べておらず、富裕層は、税金対策を含めて自分たちの生活を優遇する為政者ばかり選びますから、貧富の格差は広がるばかりです。
かといえば、富裕層も、余裕がある老後を送れるかと思ったら、投資詐欺や国際ロマンスや警察を騙る振込詐欺に騙される人もいます。毎日のようにニュースで見聞しますが、その金額が1億円とか2億円ともなると驚きを超えます。恐らく、犯罪者集団は、富裕層のリストを持っているのでしょう。そうでなければ、そんな簡単にピンポイントでカモを見つけられるわけがありませんからね。また、最近ではディープフェイクなる詐欺動画が異様に進歩して、本物と区別が出来ず、若者でも簡単に騙されています。でも、そういったお金は決して戻って来ないことでしょう。富裕層だった彼ら彼女らは一気に極貧層に転落です。
今の高齢者がこういった状況ですから、バブル崩壊後の少子高齢化の就職超氷河期を過ごした今の中年世代がこの先、十何年後かに高齢者になったら、年金もほとんど貰えず、どんな地獄が待ち受けているのか? 想像すらつきません。
古代は40歳で老人
先日、東京・国立科学博物館で開催中の「古代DNA」展を観ましたが、古代の人たちは40代でもう高齢者で、平均寿命も40歳ぐらいだったようです。古代人の頭蓋骨が展示されていましたが、ほとんどの古代人の歯は虫歯にやられて、40歳だというのに何本も歯が抜けておりました。やはり、歯は芸能人だけでなく、人間にとって命ですから、歯が悪くなって栄養が摂れなくなり、死に至ってしまうということが分かりました。古代は歯医者さんがいませんでしたからね。
現代は歯医者さんはありますが、お金がなくて歯医者さんに通えない高齢者もいます。いや、高齢者だけでなく、若者もいることでしょう。やはり、暗い話になってしまいました。
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