人生哲学を持てば楽に生きられる?

テレビとリモート Wikimedia 雑感
テレビとリモート Wikimedia

 身辺雑記です。

 随分前の話ですが、私はテレビを全く見ませんでした。全くというのは言い過ぎで、会社はニュースを追う仕事でしたから、社内のあちこちでテレビは付けっぱなしで、報道ニュースぐらいはチラチラ見ていました。

 でも、自宅ではテレビは見なかったので、当時、人気絶頂で誰もが知っているAKB48さえ知りませんでした。新聞は読みますから、勿論、名前ぐらい知っていましたが、ヒット曲やメンバーに関しては全く無知でした。知らなくても生活には困りませんでしたからね(笑)。

 それが、今や老境に入り、結構、昔よりテレビは見ています(笑)。何の番組か適当にチャンネルを回して(という言い方は古いですが)、思わず見てしまう番組もあります。

10年間、無職の青年

 先日は、大変変わった番組を見てしまいました。後で分かったのですが、それはテレビ東京の「ありえへん世界」という番組の「人には言えない秘密」というコーナーでした。街で見かけたとても忘れられないクセが強い一般人が登場して、ついつい見てしまいました。

  その番組に登場したどうしても今でも忘れられない人物として、30歳の若い男性がいました。ガタイが良く筋肉隆々で、筋トレをしにジムに行く途中でした。驚いたことに、彼は20歳から働いていないというのです。アルバイトもしていません。どうやって生活しているのかというと、彼女からジム代を出してもらったり、食事を奢ってもらったりしているというのです。3LDKのマンションに一人で暮らしているというので、「え~!?」と思ったら、親の名義のマンションだというのです。それなら家賃はいりませんね。そして、そのマンションに住む高齢の人たちの代わりに買い物などをしてあげて、その人たちから食事を御馳走してもらっているというのです。そういう生活が昨日今日の話ではなく、もう10年も続いているといいますから、感嘆するしかありません。それに、本人は「貧乏だけど今が一番幸せです。貧乏の方が幸せです」とまで言うのです。

老後はどうする?

 これを見て、とても、私には出来ないなあ、と思いました。私が20代、30代だった時、いや、その後も死ぬほど仕事をしていましたし、怠けて働かないなんて自分にはとても出来ませんからね。お節介ですが、彼は、今は幸せでしょうけど、年を取ったらどうするんでしょうか? 恐らく、年金を払っていないでしょうから、老後の保障はないでしょう。親御さんがお金持ちみたいなので、遺産を期待しているのかしら?ーなどと心配になってきました。

 でも、彼は何も悪い事はしていないし(もし、あるとしたら納税の義務かな?でも無職なら税金は払えないでしょう)、いわば、彼の人生哲学で生きています。彼の1日の生活がチラッと出て来ましたが、食事や筋トレ以外、夜はほとんど読書で過ごしているようでした。テレビは見ないか、無いような感じでした。本人としては怠けているつもりはなく、筋トレと読書で毎日充実した日々を送っていることでしょう。外見からですが、メンタルもかなり強そうです。

「アリとキリギリス」

 イソップ童話の「アリとキリギリス」を思い起こさせましたが、その人の人生哲学ですから、誰も介入できないし、逆にしてはいけないことでしょう。世の中には闇バイトで犯罪に手を染めたり、オンラインカジノに手を出したりする人もいますから、そういう人たちと比べれば、彼は自分の人生哲学をしっかり持った善良な市民なのかもしれません。 

 その半面、私自身、自分は何でこうして毎日心配事でビクビクと怯えながら暮らしているのか?ーなどと嫌になってしまいます。彼は将来を不安視したり、日々、心配しない性格なのかもしれません。そんな彼の生き方には羨ましくなり、色んなことを考えさせられました。このように、テレビは三文の操觚者に、ブログの話題を提供してくれます(笑)。

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