日本製鉄によるUSスチール買収計画をバイデン米大統領が国家安全保障を理由に、禁止を命じた事案が、訴訟問題に発展しています。そんな最中、2023年に買収競争に敗れた米同業クリーブランド・クリフス社が再度、買収に意欲を示し、1月13日に記者会見した同社のローレンコ・ゴンカルベスCEOの発言が波紋を呼んでいます。
日本を名指しにして、「日本は中国にダンピングや過剰生産の方法を伝授した。中国は悪いが日本はもっと酷い。日本よ、よく聴け。自分たちが何者なのか、理解していない。(第2次世界大戦で敗れた)1945年から何も学んでいない」と言い放ちました。
随分と政治的な発言ですね。吃驚してしまいました。
このゴンカルベスさん、名前からしてWASPではなさそうだし、”Japan, be aware! “, “China is bad, but Japan is worse.”, ” You did not learn anything since 1945.” などと、私でも分かりやすい簡単な英語を使ってくださるので、どうも地回りの人とは思えない…。
そしたら、どうやら、1958年にブラジルで生まれ、1998年に家族とともに米国に移民されてきた方のようです。一会社員から、CEOにまで昇り詰めたといいますから、相当苦労したか、商才があった方なのでしょう。現在66歳ですか…。どういう歴史教育を受けて来られたのか分かりませんが、40歳で米国に来て、現在は市民権(米国籍)を獲得していることでしょうが、ここまで元ブラジル人から日本を侮辱されたくない、と大方の日本人は思っていることでしょう。
日本は「永久敗戦国」で、今でも米国の統治下にあるようなものであることは何よりも日本人自身が一番理解しているわけですし、今年2025年は「昭和100年、敗戦から80年」の節目の年であることは大きな話題になっておりますよ、ゴンカルベスさん。
彼は、「仮想敵国」中国よりも、「同盟国」日本の方がよっぽど嫌いなんでしょうね。そうでなければ、あんなこと、居酒屋や会議室ではなく、全世界に発信する形で、わざわざ記者会見を開いて発言するわけがありません。
米国国旗をつかみながら、「日本よ!」と挑発する辺りは、「鉄鋼業界のイーロン・マスク」と呼ばれるだけあって、彼の真骨頂ぶりを見せつけたつもりなんでしょうが、多くの日本人は興醒めしております。
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