Facebookがファクトチェックをやめた衝撃

マーク・ザッカーバーグ氏 Wikimedia Commons 雑感
マーク・ザッカーバーグ氏 Wikimedia Commons

  フェイスブック、今はメタと言うそうなんですが、そのFacebookが、投稿内容の事実関係を確認する「ファクトチェック」を廃止する、とザッカーバーグCEOが7日に発表した報道に接して、「やっぱりなあ」と思いました。あれだけ著名投資家を騙る詐欺情報が蔓延して被害者が続出しているというのに、儲け主義一辺倒の営利企業の本音が現れたと言って良いでしょう。

 どうやら、20日に米大統領に就任する保守派、というより米国第一主義者で、グリーンランドもパナマ運河も何でも欲しがるトランプ氏の顔色を事前に伺った措置だという憶測が流れていますが、ま、そんなもんかもしれません。

 私は、とうの昔、とはいっても昨年辺りからFacebookをやめているので痛くも痒くもありませんが、これからは、Facebook上には虚偽情報や詐欺勧誘がビシパシと増殖することでしょうから、「ご苦労様です」と言うしかありません。

 そもそも、Facebookは、世界中の知ってか知らぬか個人同士を結び付ける便利なツールであるという半面、個人情報を食い物にした露骨な広告代理業者という側面があります。いや、側面じゃありませんね。全面的にそういうビジネスモデルです。利用者はプラットフォームを無料(ただ)で使っているわけですから、「文句言うな」というわけです。持ちつ持たれつ、ギブアンドテイクの関係です。

 だから、「Facebookやめますか?それとも人間やめますか?」と脅されても、Facebookも人間もやめないことでしょう。

 それに、考えてみれば、虚偽情報や詐欺はネット上だけではなく、地球上、世界中の会社や官庁や自治体や街角や高級店や居酒屋でも溢れかえっています。世の中には真面目で勤勉な人間もいれば、怠惰で働かずに楽に暮らしたい人間もいます。聖職者もいれば、ギャングもいます。ネットは、電話みたいな単なるツールです。いわば社会からかけ離れたものではなく、社会そのものであり、社会の縮図です。

 やはり、80憶人の人類に禁断の蜜の味を覚えさせた1984年生まれのザッカーバーグさんは天才です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました