加齢を感じるのは幸せなこと?

渥美清 Wikimedia Commons 雑感
渥美清 Wikimedia Commons

 最近、物忘れが激しくなった、と思ったら、物覚えも実に悪くなりました。英語もフランス語も漢字も日本語も、つい3日前に覚えていてもすっかり忘れてしまっているのです。

 加齢のせいだと諦めるほかないのかもしれません。

 加齢で特に大きな変化を感じたのは、ここ1~2年ぐらい前から、マルチタスクが全く出来なくなったことです。例えば、10代の頃だったら深夜放送のラヂオを聴きながら、試験勉強しても棲み分けが出来て頭に入ったものです。聖徳太子じゃありませんが、一度に10人は無理ですが、2~3人だったら、何を話しているのか聴き分けることが出来ました。

 しかし、もう無理です。新聞を読んでいる時に、しょっちょう家人から話しかけられますが、まず、頭に入って来ません。ラジオを聴きながら新聞を読んでも、もう駄目になりました。ラジオ・ニュースならまず耳に入って来ません。音楽でさえ、新聞を読んでいると邪魔になって消したくなるほどです。

 要するに、一つのことしか出来なくなりました。マルチタスクが出来なくなったのです。

寅さんは68歳だった

 かつて「国民的映画」と言われた「男はつらいよ」(山田洋次監督)シリーズのフーテンの寅を演じた渥美清さん。彼は、今から28年前の1996年8月4日に亡くなりました。当時、私は通信社の文化部記者で、会社から呼び出されて彼の訃報記事づくりで大わらわだったことを思い出します。確か、日曜日で、急死だったので、予定稿もなく苦労したことを覚えています。当時、私はまだ若く、渥美さんはもうかなりお年で、亡くなったのは75歳か80歳ぐらいだったと思っておりました。

 そしたら、何と、まだ68歳だったんですね。えーーですよ。

 まあ、誰からも愛されて、功成り名を遂げた人ですから、いつまでも忘れられないでしょうけど、意外と若かったことには驚きです。先日6日に急逝したアイドルだった中山美穂さんは54歳でしたから、老後を迎える前に若くして亡くなったことになります。

 彼女は、私のように「加齢」だの、「マルチタスクが出来なくなった」だのと苦言を呈する暇さえなかったことになります。

 文句たらたらの私ですが、まだ幸せな人間であることを実感しました。

「情熱の花」

 皆さん御存知のウクレレ弾きの宮さんが、自ら唄う「情熱の花」(大谷ウクレレサウンズ)を送ってくださったので、添付致します。パーカッションがいいですねえ(笑)。ラテンを感じます。「情熱の花」は1959年、ザ・ピーナッツが唄って日本でもヒットしましたが、当時はラテン・ブームでした。あと、マンボとか、ハリー・ベラフォンテとか…

 このパーカッションを聴いて、テレビアニメ「狼少年ケン」のテーマ音楽を思い出してしまいました。「狼少年ケン」を御存知の方は、前期高齢者の年齢はとうに過ぎておられることでしょうね(笑)。

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