市内に秘湯を発見!

見沼天然温泉「小春日和」 雑感
見沼天然温泉「小春日和」

 「どっか、ゆっくり温泉にでも行きたいなあ」。10月から天下無敵の素浪人になったので、好きな温泉に入ってゆっくりしたい気分になりました。

 でも、箱根にせよ、伊香保にせよ、四万温泉にせよ、泊りがけで汽車賃をかけて行くとなると、渋沢栄一さんが二人か三人、札入れから姿を消します。

 何処か近場にないものか、とネットで検索したところ、私が住んでいる市内に天然温泉があるではありませんか! えっ? 市内で温泉が出る所なんてあるの!? 私が生まれた東京の蒲田に結構、天然温泉があるので不思議ではありませんが、「灯台下暗し」とはこのことです。しかも、最寄り駅近から無料の送迎バスまであるというではあ~りませんか。

 こりゃ、一度行ってみるしかない、ということで、本日、早速行ってみました。最近、新聞業界用語で、「こたつ記事」なるものがあるそうですね。文字通り、こたつに入ってネット記事を参考に書いているような汗をかかない記事です。最近、毎日新聞がアイドルの誕生日の本人のコメントをSNSから引用したところ、そのSNSが他人がなりすました真っ赤なウソだったことが分かり、毎日新聞は訂正謝罪してその記事を削除した事件がありました。

 やはり、新聞記者なら、本人に直接会ったり、現場に足を運ばなければいけませんよ。ジャーナリズムの劣化が始まっています。

 ということで、現場に行ってみました。なかなか良い所だったので、これから週に1回ぐらいは通うことにしました。この温泉場は、写真の通り「見沼天然温泉 小春日和」でホームページ(HP)もあります。でも、HPに書かれていないマル秘情報が現場に行って二つ、発見しました。まず、最寄り駅近くから小春日和までバスで20分ぐらいですが、その途中で、何カ所かお客さんがいれば、止まってくれる停留所もありました。勿論、長年通っているベテランさんだけがその秘密を知っているわけです。

見沼天然温泉「小春日和」
見沼天然温泉「小春日和」

 もう一つは、早朝割引みたいなもので、本来、平日一般900円のところ、午前中に行けば、たったの650円で済んでしまったのです。これはHPに書いておりません。書いてあるのは、土日祝日は、一般900円が1000円になり、11回入れる回数券が9000円で販売され、回数券で追加料金なしで土日祝日でも使えるということだけです。当初、回数券を買おうかと思いましたが、私は素浪人なので平日の午前中に行けば安く済むことが現場に行って初めて分かったのでした。

非加熱源泉は35度

 温泉は、露天風呂が中心で、戸外に「加熱源泉かけ流し」と「非加熱源泉かけ流し」など四つぐらいありました。加熱は「あつ湯」と書かれていて、実際入ると、あつ~い! たまたま係の女性が温泉の温度を測っていたので、「何度ですか?」と聞いたら、「44度です」と教えてくれました。序に非加熱源泉の方も聞いたら、「大体、35度です」と教えてくれました。この情報は、私の取材によるもので、HPには書かれていませんよ(笑)。

 この温泉は、地下1530メートルから湧出し、塩分を大量に含んだ「ナトリウム‐塩化物強塩温泉」なんだそうです。効能として「神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進」とHPにはずらずらと書かれていました。ちょうど良い。私にとっては天の助け、謹之祐です。

 平日の午前だというのに結構、お客さんが入っていて、満員でした。超がつくほど満員ではありませんが、100台以上入る駐車場もほぼ満杯で、お風呂は人間一人分の間隔が空く程度で、その間隔は、今や死語になった懐かしい「ソーシャルディスタンス」です。

 非加熱源泉に入ると、35度のせいか、最初冷たく感じ、どの人も30分ぐらい浸かっていました。この冷たい温泉で思い出したのが、温泉好きの亡父がよく行っていた山梨県の増富温泉です。武田信玄の隠れ湯のような秘境の温泉で、全国に数少ないラジウム温泉として有名でした。私も数回、一緒に行きましたが、重い病を抱えるような人が長期間湯治に来る温泉宿で、狭い風呂釜の中にひしめき合って入るので、どうも暗い気持ちになってしまいました。増富温泉は35度よりもう少し低い感じでした。

 とにかく、さっき効能書に書かれた神経痛、筋肉痛、慢性消化器病、五十肩など症状が私には結構当てはまるので、本当に週に1回ぐらいは通ってみようかと思っています。露天風呂なので、真冬は冷えるので避けると思いますが。

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