【身辺雑記】警察沙汰になっている友人の話

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 またまた、身辺雑記のようなものが続きます(笑)。

 昨日の日曜日、台風10号の大雨の中、北関東の某県某市にお住まいの親友柿原さん(仮名)の御自宅を初めて訪問しました。勿論、御招待を受けたからです。彼が、何やら警察沙汰を起こしたとかで、直接お話を聞こうと思いました。

 柿原さんとは10年前に満洲旅行に行った際、知り合いました。その後、私が大病で入院した時に何度もお見舞いに来てくださったり、寛解してからは、一緒に皇居での天皇陛下の新年の「一般参賀」に行ったり、行田市の忍城や稲荷山古墳を見物に行ったりしました。

 柿原さんは料理がお得意なので、最初は何かランチを作ってくださるという話でしたが、前日になって急に電話が掛かって来て、「途中駅のデパート地下でお弁当買って来てください」と仰るのです。「えー」と思ったら、その叫び声が聞こえたのか、また折り返し、電話があって、「やっぱり、お弁当はやめましょう。近くにうどん屋さんがありますから、そこでお昼にしましょう」と「宗旨替え」してくれました(笑)。

 扨て、当日。最寄り駅から徒歩15分という微妙な距離で、初めて伺う所ですから、やはり途中で分からなくなりました。大雨が降り頻る中、電話を掛けましたが、留守電にして出てくれないのです。正午前後に到着する、と伝えてありましたから、しっかり待機してくれているかと思ったら、そうでもないんですよね。後で分かりましたが、その日は何と、朝の6時まで自宅で一人で呑んでいたというのです。アル中で医者からお酒を止められていることも後で知りました。

 そう言えば、彼には変な所がありました。あるターミナル駅の中央口で待ち合わせした際、私は改札付近で待っていたのですが、なかなか来ません。15分ぐらい遅れて彼はやって来ましたが、彼は悪びれた様子もなく、なかなか、改札から出ようとしません。「どうしたんですか?」と聞くと、彼は「こっちじゃないの?」と奇妙なことを言い出すのです。その駅の(外の)居酒屋に行く予定だったので、改札を出なければ話にならないのに、彼は勘違いしていたのです。

 彼は子どもの頃から秀才と言われて育ち、趣味は読書というかなりのインテリさんなのですが、齢を重ねて少し思考力が弱まってきたのかもしれません。いやはや、こんなこと公のブログに書いてはいけませんね(苦笑)。

やっと見つけたアジト

 彼の住所を手がかりに、やっと彼のアジトを見つけることが出来ました。いわゆる公団の団地で、総戸数1760戸、築60年近いマンモス団地の一画にありました。5階建ての5階でエレベーターがないので、階段は老人にはかなりきついです。諸般の事情があって、彼は一人暮らし、しかも老齢男性の一人暮らしですから、隅々まで掃除が行き届いているわけではなく、床には彼の書き物の紙の束が乱雑に散らばっておりました。坂口安吾です。

 最高傑作は、テーブルの椅子でした。一応、来客用の椅子ということでしたが、私が暫く座っていると、背もたれと脚をつなぐ繋ぎ目が外れて壊れ、スローモーションのように後ろに引っ繰り返ってしまいました。まるでドリフターズのコントです。繋ぎ目の穴に脚を嵌め直して、トンカチがないので、レンガで打ち付けて、椅子を元に戻しましたが、また外れて、私は後ろに引っ繰り返りました。加藤茶です。

 もう一回、椅子の脚を嵌め直して、今度は柿原さんが席を交替してその椅子に座ることになりました。それでも、外れて、今度は柿原さんが引っ繰り返る番です。何度も何度も繰り返したので、もう、志村けんでした(笑)。真面目な話をしていたのに、その度に大笑いでした。

 そうそう、警察沙汰の話でした。柿原さんらしく、またあまり要領を得ない話でしたが、パソコンが不調なので、ある店舗に交換と接続を頼んだところ、自宅にやって来たのは78歳の老人で、持ってきたパソコンは中古です。結局、ネットは接続できましたが、プリンタの接続はうまくいきませんでした。それでも5万円も要求されたと言います。(後で気が付いたら彼が使っていたパソコン等もなくなっていたといいます。下取り代も入れて中古品5万円は少し高いかな?私は新品パソコンで6万円ぐらいでしたから)彼は、怒りに駆られて、「何やってるんだ!」と老人の頭を軽くはたいたところ、それが、後で、殴ったということで、「暴行罪」として訴えられたというのです。別に怪我をしたわけでもなく、本人は警察沙汰にしたくはなかったのですが、店に帰って報告したら、店主が怒りに駆られて警察に電話したようです。

 警察が事情聴取で彼の家に来て、今後もまだ続くそうです。私は法律に疎いのでよく分かりませんが、これからどうなるのか?

 柿原さんは「警察も他にすることがあるだろうに、暇だなあ。これは闘うしかないかな」と呟いてました。

 椅子に引っ繰り返った柿原翁を見て大笑いしてばかりはいられませんでした。

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